フランス旅行記

項目 内容
正式名称 (首都) フランス共和国 (パリ)
通貨単位 ユーロ(EUR) (1 ユーロ=128.50円、2009/03/31現在)
人口 (国土面積) 約6,500万人(2009年) (675,417ku)
GDP (ドル換算) 約2.8兆ドル(2008年)

 フランスの旅行記を年別に分類して掲載しています。

【2005年】


天使の海岸、ニース

ヨーロッパ旅行 第六日(2005年4月26日火曜日)
 午前8時45分までにベーカー通りに行かなければならないので、早めに朝食を取る。いつものように食べていたら、父娘の二人組が入ってくる。昨日も見かけたけれど、仲良さそうにお父さんが娘にご飯を食べさせている。子育ては母親だけの仕事ではないということを実践している姿。楽しそうだなあ。こういうYHにも、スーツを着た紳士が泊まっていたりする。経費削減だろうか。
 荷物が上手くまとまらず悪戦苦闘しながら、昨日確認しておいたバス停へ向かう。ほぼ定刻通りにバス?は来た。このバス?は、Easy Jetに乗る人を空港まで送るもので、予約しておけば、1.00GBPで乗れる。ところが来たのは、Easy Busとロゴの入ったオレンジ色のワゴン車。まあ、着けば良いのですが、想像していたものとは全く違っていました。



 定刻より10分ほど早くLuton空港に到着。飛ばしたもんなあ。チェックインの仕方が良く分からなくて、右往左往する。初めに並んだカウンターの人は、Nice行きだと言ったら、違うところへ行けといって、追い払われた。ところが、インフォメーションのお姉さんが言うには、anyだと。さっきの人には意地悪されたのだろうか。
 ともかく、別のカウンター前に並び直して自分の順番を待つ。ようやく自分の順番が来たとき、突然警報が鳴る。ビー、ビー。良く分からないのでチェックインをしようとすると、カウンターのお姉さんが真剣な顔で何か言ってくる。”Fire Alert !” 意味が良く分からない。もう一度言われる。”Fire Alert !” …火災警報ですか!
 空港職員も含めて全員が一斉避難する。なるべく建物から離れるように言われるので、駐車場一面に、人がぞろぞろと移動していく。ああ、こんなに人がいっぱいいたんだなあ…。
 ありえませんよ!旅行序盤でなぜこんな目に会うのでしょうか。ただでさえ旅行に慣れていなくてドキドキしているのに、こんなイレギュラーを発生させないで欲しい。ああ、神よ、あなたは私を見放し給うたのですか?
 しばらくすると、セキュリティー関連の人、続いて空港職員が戻り始める。なんでもなかったようだ。よかった。これで無事行ける。

 今回は、大きな荷物はチェックインさせる。キャリーバックに寝袋の入ったネットを括りつけ、無理やりチェックイン。出国審査もなく、搭乗時間を待つ。その間、余ったポンドをサンドイッチとコーヒーに変換させました。
 Easy Jetは、タラップまで地面を歩いていく。政府専用機から降りてくる政府関係者の映像のように。足の悪い人は段差が多いから大変だろうな。早くから並んでいたので、座席は一番前。この飛行機は自由席なのです。ちなみに、機内サービスは有料。空飛ぶ電車と考えた方がよい。その代わり、運賃は非常に安い。5000円くらいで飛べます。
 飛行機は少し小さいものの、なかなか快適。ドーヴァー海峡を渡り、フランスに侵入。下を見ると、広大な地面の上に、点々と街があって、そこから道が放射状に伸びている。日本には、このような構造を実感できるところは少ない。少しでも空きがあれば、そこに家が立ってしまうだろうし、もしくは、山があって家が建てられないから。

 ニースに到着。入国審査は、審査官がブツブツとつぶやいただけで終了。預けた荷物がきちんと帰ってくるかが不安。じりじりと荷物が出てくるのを待つ。ようやく出てきてホッとするのもつかの間、何か様子がおかしい。カバンと寝袋がバラバラになっている。それらをつないでいたはずのベルトは見つからない。まあ、重要なものはきちんと来たので諦めよう。(後から思いついたのであるが、おそらくはセキュリティーチェックのときにバラバラにされたのだろう。)
 空港内のATMでEURを引き出す。空港から市内までの公共交通は、バスのみ。路線が分からないので、売り場の人に聞いて購入。メルシー。バスに乗ったのは良いものの、どこで降りればよいのかが分からない。降りそこなって、結局、終点まで行ってしまう。
 地図は持っているが、現在地が分からないので、目的地も分からない。とにかくランドマークを探そうと、荷物を引きずりながら、さまよい歩く。南仏の日差しがまぶしく、汗がポタポタと落ちる。落ちた汗がメガネのレンズにまとわりついて、うっとうしい。
 ようやく、地図にある広場を見つけ、そこからYHを目指す。大通りが工事中で、通路が非常に狭い。それなのに、大勢の人が通るので歩きづらい。途中、正座して物乞いをしている10歳くらいの女の子に遭遇する。ここでの稼ぎはどこへ行くのだろうか。
 迷いつつも、路上の地図を頼りにYHを発見、チェックイン。とても陽気なレセプションだ。鍵はカードキーで、設備もとても綺麗。ここは当たりだ。そう思ってトイレをチェックすると、なぜか便座がない。どのトイレにもない。これが普通なのだろうか。



 明日のチケットを購入するために、鉄道駅に向かう。ところが窓口はみんな閉まっている。唯一、開いていたインフォメーションで聞くと、明日にならなければ買えないらしい。何じゃそりゃ。
 購入は無理なので、とりあえず、地中海を見に行こうと思う。駅から海までは、歩いて30分くらいはある。ニースは、駅周辺と海岸周辺に観光者用の施設が多く、中間や山の方に生活空間がある。途中、信号が面白いと思ったので写真に撮って見ました。

歩行者用信号

まあ、普通の歩行者用信号ですよね。渡っていいよー。じゃあ、こっちは?

歩行者用信号

走って渡れー。急がないと、ひかれちゃうぜー。本当かどうかは知りません。なぜ2種類あるんだろう?
 細い路地を抜けると、そこは地中海だった。

天使の湾

 綺麗です。思わずため息が出ます。空の蒼と海の青がとけて、まじりあっていくようです。天使の湾。海岸に座って、しばらくボーっとしていました。
 だんだんトイレに行きたくなってきたので、晩御飯を食べるレストランを探すことにする。どこを見ても、イタリアレストランばかり。カジノに入ってもご飯は出ないだろうなあ。イタリアに程近いから、ニースは文化的にはイタリアなのかも知れません。これは予想外だ。プロバンスっぽいご飯を期待していたのに。
 仕方なく、イタリアレストランに入る。海岸線沿いのお店なので、海がよく見える。

イタリアレストラン

ご飯を食べて、ビールを飲みながら、海が紅くなって、暗くなっていく様をじっと見ていました。

花の都、パリ

ヨーロッパ旅行 第九日(2005年4月29日金曜日)
 Hotelの名を冠するだけはあって、寝心地は非常に良かった。車掌が朝食は呼びに行くとかいっていたから、馬鹿正直に待っていたら、駅に到着してしまい朝食は食べられず。心残りだ。同室の人が荷物を出すのを手伝ってあげる。すごい荷物の量だなあ。
 Austerlitz駅からLyon駅方面へ。YHを目指す。道がまっすぐではなく、直角に交差していないので、自分の位置が分かりにくい。何とか到着。予約はしていなかったが、一応、空きはあるよう。ただ、初日はExtra Bedを使ってもらわなければならないとのこと。床に直接おいてあるらしい。きちんと眠れれば何でも良いので、問題ありません。こちらは2ユーロ安かった。
 荷物を置いて市内観光。でも、まだ朝食を取っていないので、近くの公園でオレンジとカロリーメイトを食べる。だんだん消費していかないと邪魔になる。

公園

子供たちが遊んでいる。のどかだなあ。パリだなあ、と思う。
 パリといえば、ルーブルでしょ、ということで、ルーブル美術館に向かう。地下鉄駅で、カルト・ミュゼ(地下鉄乗り放題+美術館入場無料券)を買おうと思うが、”No!”と言ったっきり、売ってくれない。英語がしゃべれないにしても、せめてフランス語で説明する姿勢くらいは見せて欲しいなあ。とりあえず、地下鉄1日券を買う。
 ルーブル美術館には、色々と入り口があるらしい。僕は、地下鉄駅からそのまま入ったので、すんなりとチケット売り場までいけたが、地上のピラミッドから入るには、すごく並ばなければいけないようだ。

ルーブル美術館

 さすがに内部は観光客でぎっしり、と思ったら、それ程でもない。有名どころ意外はあまり人がいないので、ゆっくりと鑑賞することができる。ここも展示品をそのまま出してある。

ルーブル美術館

もっとも、日本では美術館になぞ行ったことが無いので、どのように展示されているのかは知らないが…。
 やはり有名どころも見ないとね、と言うことで、ミロのビーナスから。

ミロのビーナス

まあ、人の集まるところはこんな感じなわけですよ。ゆっくり見ることなどできない。でも、ミロのビーナスって、意外に筋肉質ですよね。働き者の証でしょうか。
 次は、サモトラケのニケ。これは、階段の踊り場に展示されています。

サモトラケのニケ

写真では良く分からないかもしれませんが、実は結構でかいです。
 長い回廊には、イタリア美術の粋が集められています。

ラファエロのマドンナ

ラファエロのマドンナ。この絵はやさしい輝きと同時に、はかなさを感じさせます。一瞬のきらめき。

ダ・ヴィンチの岩窟の聖母

ダ・ヴィンチの岩窟の聖母。本当に、洞窟の中、と言う感じですよね。この回廊からわき道に入ると、モナ・リザ(ジョコンダ)があります。

モナ・リザ

ダ・ビンチの絵って、主張が強すぎて、見ていると頭が痛くなりませんか?
 目には目を、歯には歯を。

ハンムラビ法典

ハンムラビ法典もここにあったんですね。ブルボン王朝の宝物も展示されていました。

ブルボン王朝の宝物

 本当はもっとじっくりと見ていたいところなのだけれど、さすがに連日の長距離移動で、体に疲れがたまってきている。足が言うことをきかない。外に出ると、セーヌ川が。

セーヌ川

もう1枚、別のところから見た写真を。

セーヌ川

まあまあかなあ。
 どこかのお店に入りたかったのだけれど、人がいっぱいで入りづらい。ずっとシャワーを浴びていないので、一度宿に帰ることにする。帰りがけにお菓子を購入、歩きながら食べる。めちゃくちゃ美味い。プリンみたいなタルト。病み付きになりそう。他のより安いし。
 再出撃、凱旋門の方へ。

凱旋門

 そのままエッフェル塔へと向かいます。駅からエッフェル塔と反対方向に行ってしまって、迷っているうちに、小さなレストランを発見。入ろうかと思ったら、午後8時からだと断られてしまった。残念。気を取り直し、当初の目的を思い出す。

エッフェル塔

言ってしまえば、ただの鉄塔なんですけどね。中で赤や黄色のゴンドラがうごめいているのが見えるでしょうか。

エッフェル塔

パリは、2012年のオリンピック誘致をしているようですね。そういえば、モスクワにもそんな看板があったなあ。
 エッフェル塔の目の前にある、シャン・ド・マルス公園。向こうに見えるのは、陸軍士官学校らしいです。

シャン・ド・マルス公園

人々の憩いの場なんですかねえ。かなり広いです。
 お菓子を購入して宿に帰ると、小学生らしき子供たちが大勢いた。この子達がいるから、ベッドに空きが無いんだろうなあ。
 それまで自分のベッドだと思っていたところに、正当な宿泊客が来た。本当に床で眠るのかと絶望的な気分でレセプションに質問に行く。よく聞けば、2階にエクストラベッドがあるらしい。行ってみると、床の上にマットレスがある。ここで寝れば良いのか。結構、快適。同室のヨーロッパ人には笑われてしまったが。

歴史の欠片、ヴェルサイユ

ヨーロッパ旅行 第十日(2005年4月30日土曜日)
 今日はヴェルサイユ宮殿に行くことにする。てっきりC線は、ユーレイルパスが使えると思っていたのだが、その一部は、市交通局が運営しているらしく、SNCFではないので使えないらしい。ヴェルサイユまでは30分ほどで着くのだが、間違って、一回りして着く電車のホームに行ってしまい、そのことに気づくまでにだいぶ時間を無駄にした。これならば、そのまま乗った方が早かったかもしれない。
 その過程で、日本人高校生の集団に遭遇した。指導者は英語で説明をしている。ショートステイできているのだろうか。ちょうどゴールデンウィークに入ったところでもあるし。
 ヴェルサイユの広さは想像を絶する。駅から門までも十分距離があるが、その中の広さには比較すべくも無い。

ヴェルサイユ宮殿

しかし、その広さを体験するには、チケットを購入しなければならない。様々な窓口があるが、純粋に入場券のみを売っているのは1ヶ所だけ。そしてそこには長蛇の列が。照りつける日差しの中、体力はグングン消耗するが、行列は遅々として進まない。結局、2時間近く並ばされる。せっかく早く出てきたのに、何か時間を無駄にしてしまった気分だ。

ヴェルサイユ宮殿

 さすがに中は豪華絢爛。建物自体は、当時の雰囲気を十分かもし出しているのだが、観光客の多さがそれを大幅に損なわせている。大げさに言えば、立錐の余地も無い、といったところ。ゆっくり雰囲気に浸るなどと言うのは、夢のまた夢である。
 建物の中はそこそこに、庭に出る。追加料金を払わされるのはシャクだが、ここまで来て庭を見ないわけにも行かない。

ヴェルサイユ宮殿

アホだー。こんなものをつくろうと思うのはアホしかいない。異常なまでの広さ。向こうの方が霞んで見える。ここを毎日散歩していたら、相当に健康的生活が送れていただろう。

ヴェルサイユ宮殿

つくる阿呆がいれば、歩く阿呆もいるわけで、ただひたすら歩く。4時間以上歩き倒したが、それでも半分程度しか回れなかった。暑さの前に、体力の限界。帰還することにする。途中、どこかのお姉さんに写真を撮ってくれるよう、お願いされた。モデルみたいですね。
 帰る方向の選択ミス。横から抜けて駅に戻ろうとするが、それがまた遠い。確かに風景は綺麗で、ピクニックでもしたら楽しそうなのであるが、こっちは倒れそうなので、そんな余裕も無い。何とか駅まで帰り着き、宿へと戻る。途中、明日の列車の予約をする。売り場の人にせかされて、切符をもらい忘れるところだった。早く帰りたかったんだろうなあ。
 スーパーで果物を買う。ヨーロッパでは、果物は大抵、計り売りなので、スーパーなどでは自分で秤に載せ、料金シールを貼らなければならない。それに気づかず、レジの人にやってもらう。でも、お客さんが並んでいても、慌てもせず、ゆったりと歩いて秤に向かう様は、さすがと言うべきか。
 洗濯をしに出かける。昨日見つけておいたのだが、場所を忘れてしまった。新たに見つけたところは、昨日のところよりも料金が安かったので、結果オーライ。
 宿から程近いレストランへ行く。ここも午後8時からだった。フランス料理は、様々な要素を重ねて成り立っているな、と実感する。ただ、ギャルソンがタバコを吸っていたのは、いただけない。日本人も来ていた。声を聞いて、一瞬後輩かと思ってしまった。




お城を見に、トゥール

ヨーロッパ旅行 第十一日(2005年5月1日日曜日)
 バスティーユ駅に行くまでの間に、街頭に花売りをたくさん見かけた。日曜日の名物なのだろうか。
 Montparnasse駅からToursへ。トゥールはフランス古城めぐりの拠点の街。時間が無いのでほとんど回れないが、雰囲気だけでも味わおうという意図での遠出である。これもユーレイルパスがあるからできる芸当。
 トゥールは支線上にある駅のようで、途中乗換えが必要だった。トゥールに着くが、残念なことに日曜日のためか、ほとんどのお店はお休みのようだ。でも、人ごみから逃れられたというだけでも、来た価値はある。駅前でスーパーが開いているのを見つけたので、水と果物を購入する。午後からは休業するようだ。日曜日に開いていただけでも、御の字。
 サン・ガシアン大聖堂。

サン・ガシアン大聖堂

何かのイベントがあったようで、入り口付近では振舞い酒がなされていたり、ボーイスカウトみたいな格好をした子供たちがたくさんいました。その人ごみを掻き分けて、こっそりと内部を撮影。

サン・ガシアン大聖堂

だって、中に入りづらいんですもの。
 お店はほとんど休みだし、特にやることも無いので、フラフラと散歩。ローヌ川沿いを歩く。

ローヌ川

川べりを、ベビーカーと一緒に、ご夫婦が散歩していましたよ。幸せの光景と言うべきですかね。
 土手のブロックに座って、果物を食べる。洋ナシ。やわらかくて甘い。最近のお気に入りです。
 トゥールにも花売りの人がたくさんいる。メインストリートを歩いていたら、小さな女の子が、「ムッシュー」といって花を差し出してきた。正直迷う。花を買っても処分の仕様が無いが、買わないと良心が痛む。少しやつれた感じの女の子が売っているんですよ。男なら迷うでしょう。でも、結局は、買わなかった。花がかわいそうだから。
 帰りの電車まで少し時間があるので、駅前のケバブ(焼いた肉をパンのようなものではさんだ軽食)を食べる。4ユーロのところ5ユーロを払ったら、チップだと思われたらしく、お釣りがもらえなかった。悲しい。こんなとき、フランス語が話せれば、と痛切に思う。彼にやるくらいなら、さっきの女の子の花を買ってあげればよかった。ところで、ここにも結構、日本人観光客がいました。
 パリへ帰還。日曜日のパリの一角の風景をご覧下さい。

日曜日のパリ

道路いっぱいにゴミの山。平日は、清掃局の人が掃除しているので、ここまで汚くなることはありませんが、休日には掃除が行われないようで、道路にゴミが散乱しています。匂いもすごい。かなり幻滅。パリって、綺麗だ、という幻想があったのになあ。
 外にお食事に行く。モンマルトル墓地のすぐそば。僕が入ったときは、それ程お客さんがいなかったのだが、すぐに満員になった。デザートで、タルト・タタンを頼んだら、目の前でフランベされ、周囲の人の注目を集める結果となる。ドレスアップした東洋人の女の人がいたけれど、あれは明らかに日本人留学生だよなあ。フランス語をしゃべれる日本人が偉そうに見えるのは僕だけですか?
 今日は宿泊客が少ないようです。ちゃんとしたベッドに眠れるようになったが、やわらかすぎて寝づらい。これならば、昨日の方が良かった。あと、問題は、窓の目の前がシャワー室だということ。男女共用なので、うかつに外を見ることもできません。




意外な一面、パリ

ヨーロッパ旅行 第十二日(2005年5月2日月曜日)
 昨日あったゴミの片付けがすでに始まっている。ご苦労様です。ヨーロッパの観光地には、歩道の所々にゴミ箱が設置されているので、観光客はゴミを捨てるのに苦労しなくてすむ。その掃除も、この人達がしているのだろう。
 セーヌ川の中洲、シテ島に行く。ここは、パリ発祥の地。一度は行かずばなるまい。中州なので島自体は小さいのだが、政府関係施設なども多くあり、密度は濃い。
 ノートルダム大聖堂。

ノートルダム大聖堂

この広場にパリの0点があるらしいですね。

ノートルダム大聖堂

内部の様子は、こんな感じです。だいぶ見慣れた様式になってきました。意外と明るいのですが、ステンドグラスを綺麗に写そうと思うと、

ノートルダム大聖堂

このようになってしまいます。カメラって、難しい。自分が見たままに写すことの、なんと困難なことか。全部オートでやっているからいけないのかもしれませんね。いま思いついたけど、感度をもっと上げれば良いのかもしれない。
 裏側に公園があったので、近くで絵葉書を買って、書く。ここからは、

ノートルダム大聖堂

こんな風に見えます。印象がかなり違いますよね。
 オルセー美術館に行こうと思う。でも、その前にご飯を食べようと思い、街を歩く。地図を良く見ないで歩いていたら、同じ通りに3回も出てしまった。方向感覚無さ過ぎ。しかし、そのおかげで、通り過ぎてしまったバー風のレストランに入ることができた。怪我の功名。
 窓際の席に座ろうと思ったら、先に入っていたフランス人の老夫妻に止められる。空くのを待っていたらしい。喜んでお譲りする。タルタルステーキは、結構美味しかったです。写真にとって置けば良かったなあ。この頃は、SDカードの容量節約のため、あまり写真を撮らないようにしていたので、残っていない風景も多いのです。今にして思えば、そんな必要は無かったのに。
 オルセー美術館前に到着。到着までに、あっちへウロウロ、こっちへウロウロと迷う。そこまでしてついたのに、様子がおかしい。扉が開いていないし、前に人がたまっている。なんと、月曜日は休館日だった。ショック!仕方ないので、今日はお散歩の日とすることにした。
 歩いてコンコルド広場へ向かう。

コンコルド広場

オベリスクとエッフェル塔。エッフェル塔は、遠くから見た方が綺麗に見えます。そして、シャンゼリゼ大通りは凱旋門へと通じています。

コンコルド広場

凱旋門まで行く気は無いけれど、フラフラとシャンゼリゼをお散歩。オー、シャンゼリゼー。

シャンゼリゼ

このあたりには綿毛が宙を舞っています。樹木についているものらしい。花やのどにつくと、ムズムズして、イガイガします。なんとかして。

 途中で街中に入り、エリゼ宮を目指す。フランス大統領官邸。

エリゼ宮

周りには、制服警官だけではなく、私服のSPもウロウロしていました。容易に近づける雰囲気ではありません。実は、この写真を撮るときも、かなりビクビクしていました。
 ついでに、高島屋を見に行ってみようと思う。あまりにもすごい人だかりだったので、あわてて地下鉄に逃げ込む。あんな人ごみには入りたくない。
 途中買い物をしようと思うが、もう閉まってしまっている店が多い。こんなことなら、出先で買い物をして置けばよかった。重くなるから、あとにしようなどと思ったのが間違いか。また戻るのも癪なので、どんどん進んでいったら、かなり遠いところまで来てしまった。そこでお買い物。戻るのが大変。
 コインランドリーで洗濯をしながら、パティスリーで買ったお菓子を食べる。

お菓子

プリンみたいなタルトがFlanというらしい。お店のオーナーのフランス人は、僕を無視して、後から来たマダムの注文をとったが、アルバイトのアジア系の女の子が注文をとってくれた。ありがとう。
 洗濯をしていたら、洗濯機から水が溢れ出す。多分原因は、僕の入れた洗剤。上手く溶けなかったのだろう。慌てて停止させる。異国でのトラブルほど、対処に困るものは無い。一緒に洗濯をしていたおじさんが、フランス語で、多分、気にすんな、見たいな事を言ってくれた。ありがたし。このおじさん、3人組できた内の一人だが、大量の洗濯物を持ってきていた。身なりはこぎれいだが、もしかしたらホームレスかもしれないという印象を抱いた。でも、対応はとても紳士的。どんな状況にあっても、こんな心持でいられる人間になりたいものだ。
 初めて日本人とお話をする。お兄さんの仕事の手伝いでイタリアに行って、ブランドの開拓の仕事をした後、ヨーロッパをフラフラしているらしい。有名になって、でかいことをやりたいとかいっていた。イタリアで、デジカメなどを取られたらしく、写真が撮れないことを悔しがっていた。
 彼に、僕のTシャツの柄を指摘される。この問題点、分かりますか。

Tシャツ

書いてある文字も問題だけど、青い葉っぱ、大麻(マリファナ)のようですね。そんなこと気づきもしなかった。言われてみればそうかも。出かける前は、そういうことも気にしようと思っていたのに、出発間際にゴタゴタしたので、忘れてしまっていた。これ、出発3日前に買ったやつなんですよね。彼いわく、アムステルダムは、ドラッグとセックスの街らしいです。そうなんですか、知りませんでした。
 もう一人は、再就職活動をする前にヨーロッパ各地を巡り歩いているらしい。二人とも僕より年上。ユーロバスという、ヨーロッパの各都市を結ぶバスを使って移動しているらしい。鉄道は高すぎるといっていた。本物のバックパッカーは、バスを使うのだろう。感心する。
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