ヴァチカン市国(バチカン市国)旅行記

項目 内容
正式名称 (首都) ヴァチカン市国 (ヴァチカン/バチカン)
通貨単位 ユーロ(EUR) (1 ユーロ=128.50円、2009/03/31現在)
人口 (国土面積) 821人(2004年) (0.44ku)
GDP (ドル換算) 不明

 ヴァチカンの旅行記を年別に分類して掲載しています。

【2005年】


教皇の座す、ヴァチカン

ヨーロッパ旅行 第二十五日(2005年5月15日日曜日)
 ヴァチカンへ向かってしゅっぱーつ。途中の教会を見学しようと思い中に入ると、ミサの最中。慌てて外に出る。お邪魔にならないようにしなきゃ。ところで、教会の入り口にいる物乞いさんは、神の存在を信じているのかな?目的地までタラタラと、1時間ほど歩く。

サンタンジェロ城

テヴェレ川沿いの光景。向こうに見えるは、サンタンジェロ城
 ヴァチカンへ到着。日曜日は、サン・ピエトロ寺院でもミサが行われているらしく、中には入れません。美術館もお休み。サン・ピエトロ広場では、内部の様子がスクリーンに映し出されています。

サン・ピエトロ広場

見てください。広場には、身動きできないほどの人。皆さん信者でしょうか。ちなみに、日本人の一人旅の人にも会いましたけれど。あと、僕は基本的に無宗教者です。
 見学できないので帰ろうかとも思ったが、お昼過ぎにはローマ教皇が出てくることを思い出す。それを見るのも一興。しばらく待つことにする。日差しが暑い。

サン・ピエトロ広場

ついに、お出まし。分かりますか?一番上の窓の右から2番目。何か垂れ幕が下がっていますよね。そこから顔を出しているのが法王です。まぁ、現場でもぜんぜん見えませんでしたけれど。
 祝福を与え始めると、現場の雰囲気ががらりと変わり始める。全ての人が熱狂的な信者ではないけれど、根底には信仰心があるので、誰かが彼を讃える声を上げ始めると、それに唱和する人々が出始める。そう、普段は教会になんて行かなそうな若者達でも。僕は少し怖くなりました。同時に、少し感動しました。一体感というのは、怖いと同時に、とても気持ちが良い。
 予定していたより時間が押しているので、近場の見所に向かいつつ、宿に帰ろうと思う。まずは、パンテオン。

パンテオン

天井から光が差し込んでいて、綺麗だった。近くのお店でジェラートでも買おうかと思うが、高かったので、とりあえずやめる。そのうちね、そのうち。
 だらだらと日陰を歩きながら、サンタ・マリア・イン・コスメディン教会を目指す。

サンタ・マリア・イン・コスメディン教会

ここには、真実の口があることで有名。行列ができているのが見えますよね。

真実の口

みんな、ホイホイと手を突っ込んでいるけれど、抜けなくなったらどうしよう、とは思わないのかな?
 川を渡って、レストランのある方へ。もうランチタイムを過ぎているので、あまり開いていない。日曜日ということもあるし。適当に入った店で食べる。サラダの量が多いのでびっくり。味はそこそこだけれど、料金は良心的だったかな?
 そのまま、 コロッセオを目指す。来た道を戻ることになるから、前方には、先ほどみたヴェスタの神殿が見える。

ヴェスタの神殿

 目の前の公園の入り口を目指して歩いていたら、前方から1台の車がやってきた。そして、僕の隣に横付けして停止。運転手が声をかけてくる。
「やあ、ちょっと聞きたいんだけど、ここはどこかな?」
「は?」
「いやね、僕はフランス人で、パリに帰りたいんだけれど、道が分からないんだよ。」
「ああ、そういうことですか。ええと、この地図だと、今いる位置はここで、あっちの方がローマの中心ですね。」
「ああ、そうか、ありがとう。ところで君は日本人?」
「はい、そうですけど?」
「そうか!実は僕は、ファッション関係の仕事をしているんだけど、日本にいたこともあるんだよ。シブヤシンジュク。」 「はあ、そうなんですか。」
「それでね、この服が僕が扱っているブランドなんだけれど、お礼に君にあげるよ。」
フランス人が、大きなコートを2着、車の中から引っ張り出してきた。
「本当ですか!ありがとうございます。」
素直に喜んで受け取る。
「もう僕らは友達だよね。」
「そうですね。」
二人はがっちりと友情の握手をする。
「ところで、僕はさっきも言った様に、パリに帰る途中なんだけれど、ガソリンがもうないんだ。ほら。」 彼の示す先には、ガスメーターが。確かに、Eに近い。
「はあ、なるほど。」
「それでね、30ユーロあれば帰れるんだけれど、お金くれないかな?」
「イヤー、いま硬貨しかもってないんですよ。ほら。」
ズボンのポケットから、ユーロの硬貨を出して見せる。
「いや、それじゃぜんぜん足りないんだよ。30ユーロないかな。」
「これしかないんですってば。」
「そう、じゃ、さっきの服、返してくれる?」
「良いですよ。(ニコッ)」
「じゃあね。(ブォーッ)」
「はい、さようなら。」
“ローマの友情”、完。

 公園だと思い中に入ると、そこには遺跡群が広がっていた。

フォロ・ロマーノ

こんなにたくさんの遺跡が無料で見れるなんて、感無量?たくさんの観光客がいる。

フォロ・ロマーノ

飛行機雲が、星が落ちているように見えたので、何となく撮ってみました。廃墟に流れ星って、ロマンを誘いますよね?

フォロ・ロマーノ

凱旋門?そのまま撮るのはつまらなかったので、あえて接近して撮ってみました。
 この公園を抜けると、コロッセオがあります。

コロッセオ

もう少し近づいてみましょう。

コンスタンティヌス帝の凱旋門

コンスタンティヌス帝の凱旋門とコロッセオ。コロッセオ前には、ローマ帝国時代の扮装をした人がいました。中に入ることもできるけれど、もはや暑さでバテてしまい、その気力はなし。
 宿に帰るついでに、ミケランジェロ作の像を見ていこうと思う。コロッセオの向こう側にはサッカー場があった。

サッカー場

子供たちが練習をしている。ナポリであった日本人が、努力と言う言葉を知っているイタリア人はサッカー選手だけだ、と言っていた事を何となく思い出した。
 サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会は、外見は普通の建物なのだが、観光客がたくさん訪れている。一つ目の理由。

聖ペテロの聖遺物

その名の通り、ここには十二使徒の一人、聖ペテロの聖遺物がある。彼が投獄されていたときに、彼を縛っていた鎖。本当だったらすごい。もう一つの理由。

ミケランジェロ作のモーゼ

ミケランジェロ作のモーゼ。これを見た瞬間、生命というものが彫刻として固められていると思った。それまでのダルさが一気に吹き飛ぶような爽快感。感激です。まぁ、その割りに写真はボケているけれど、それはフラッシュ禁止だったせい。

 宿に帰ったら、部屋が変わったと言われる。突然のことなのに、知ってるはずないだろ!新しい部屋には日本人が泊まっていた。その人に誘われるまま、晩御飯を食べに行く。建築の仕事をやめてきているらしい。少し疲れ気味だった。ちなみに、料理は高いわりに美味しくなかった。
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