ライトノベルは何によって評価する?


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ライトノベルは何によって評価する?
【ライトノベル】
 元々、第1回講談社ラノベ文庫新人賞募集の広告から今回の議論は始まったので、ライトノベルの定義って何だろう?でしていた議論だけだと、元の疑問に対する答えには足りない感じがする。結局、ライトノベルはどんな評価軸で評価をすればよいかには全く触れていないからだ。そこで今回は、ライトノベルの評価軸について検討してみたい。 Fig.1 ライトノベルの評価軸(案) ライトノベルの評価軸
 というわけで、またいきなりライトノベルの評価軸(案)をたたき台として出してみる。(Fig.1 参照)ここでオレンジに色分けしてある部分は、前回の議論と連携が取られている。  まず、ライトノベルという分野があり、それに関する多くのレーベルがあるという事実から、ただ面白いだけではなく、”ライトノベルであること”もある程度は求められていると考えるのが妥当だ。そこで、ライトノベルであることの適合性を検討しているのが、Fig.1でオレンジ色に分けられている部分である。  @のラノベ性は、ライトノベルであることに対する形式的な適合性を示している。つまり、様々な”お約束”がどの程度盛り込まれているかを評価する部分だ。Aの共感は、ライトノベルであることの感覚的な適合性を示している。形式だけお約束が整えられていても、そこに心がなければ白けるだけ。これぞまさにライトノベルだ、と読者がどの程度思えたかの感覚的な評価をここに反映する。  A〜Dは前回の議論の中には含まれてはいない。しかし、前回指摘したように、ライトノベルとは時代が生み出すものであって、常に変化をしていくものであると思う。こう考えた場合、型どおりにハマっているだけでは、その進取の精神を評価しきれない可能性がある。そこで盛り込んだのがこれらの項目である。  A独創性、D構成力は特に説明を付け加える必要はないと思う。Bエネルギー・迫力は、読んでいるときに読み手が感じる、新しいもの作ろう、面白いものにしよう、という様な作者の意気込みを評価する部分だ。そしてCテンポ感は、ライトノベルのライトという部分を象徴するような、スピーディな展開、現代を象徴する言葉遊びなどの言い回しなどを評価する。  ひとまずこの様な感じで評価軸をまとめてみた。個人的な感覚から、保守性よりも革新性を高く評価する仕組みになってしまった気もするが、取りあえずのたたき台には成りそうな気がする。 《書評の書き方(改)》につづく。
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