シオンの血族 (1) 魔王ミコトと千の花嫁
- 人に混じった吸血鬼の物語
- 評価:☆☆☆☆★
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キリスト教の背景があるという意味では『さくらファミリア!』と類似しているけれど、2点ほど大きく違う。1点は第二次世界大戦期の様な国際情勢にあるということ。オカルトを利用した兵器が利用されているのは現実とは異なるけれどね。
もう1点は、主人公がハーレムを目指しているということ。ハーレムになってしまう訳ではなく、目指している。杉井作品におけるこの違いは、かなり大きい。主人公の少年がいつものヘタレっぽい感じではなく、通常ならお姉さんポジションの人が常備している性格をしているのだ。世界中の女は俺の嫁というのが基本のスタンスで、女と見れば手当たり次第に手を出すのだけれど、決める時はきっちり決める。つまり、変な表現だが、主人公をヒーローにしようとしている、という感じなのだ。
メディアミックスを前提とした企画らしく、巻頭のイラストには本文中に影も形もない人も登場していたりする。初めから最強に近い能力を持たされた紫苑寺ミコトは、杉井流にどう料理されていくのか。それが楽しみだ。
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シオンの血族 (1) 魔王ミコトと千の花嫁(杉井光)の書評/レビュー
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