ストライク・ザ・ブラッド (2) 戦王の使者(三雲岳斗)の書評/レビュー


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ストライク・ザ・ブラッド (2) 戦王の使者

私のことも無視しないでよね!
評価:☆☆☆☆★
 魔族と人間が共存する人工島・絃神市に住む高校生、暁古城は、第四真祖と称される世界最強の吸血鬼となった。それを咎めた治安組織・獅子王機関の剣巫である姫柊雪菜は、彼の監視役として絃神市に派遣されてきた。
 そこまでは普通だったのだが、戦いの渦中、第四真祖の眷獣を制御する必要に駆られた暁古城は、姫柊雪菜の血を媒介とするために、彼女に吸血行為に及ぶことになった。

 その結果として、彼と同じ学園の中等部に転入し、何やら曰くありげに関わることになったことに対し、暁古城の幼なじみであり、電子の女帝とも呼ばれるハッカーの藍羽浅葱は、その好意を蔑ろにされた気分がして、何やら不機嫌だ。
 そこに加えて今回は、絃神市に外交特使としてやってきた、第一真祖の支配する戦王領域のアルデアル公爵ディミトリエ・ヴァトラーの監視役となった、雪菜の姉的存在である舞威媛・煌坂紗矢華が関わってくる事で、彼の日常はさらにややこしくなる。

 空隙の魔女にして担任の南宮那月や人工生命体・アスタルテが追うテロリストにして黒死皇派の残党、クリストフ・ガルドシュは、巡り巡って、暁古城に、そして藍羽浅葱に関わってくる。彼らは日常を非日常の手から守ることが出来るのか?

 基本的に、絃神市の中での学園ラブコメと異能バトルという基本は変わらず、その敵が少し強大になったと言うところ。それに合わせて味方の戦力も増大するわけだが、その増大の仕方は当初の予定通り。つまり、美少女に性衝動を抱いて吸血行為に及ぶと言う流れなわけだ。
 しかしこの調子で仲間を増やしていけば、12の眷獣を制御する頃には、今の状況すら掌握できていない暁古城は、修羅場の真っ只中で憤死することはほぼ確実なわけで、どこかで上手いこと流れを変えなければならないのではないだろうか?

 個人的には作者の得意分野だと思う異能系の設定の深さで勝負して欲しく、ラブコメは変なハーレム展開にはしないで欲しいと思う。多分それをやると、暁古城が疲れ死ぬか、姫柊雪菜が爆発するだろう。

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