蒼山サグ作品の書評/レビュー

項目 内容
氏名 蒼山 サグ (あおやま さぐ)
主要な著作

 蒼山サグさんの作品の書評/レビューを掲載しています。

ステージ・オブ・ザ・グラウンド

評価:☆☆☆★★


ロウきゅーぶ! (15)

うどんの様な粘り腰
評価:☆☆☆★★
 地元にできた讃岐うどん店の店主から、師匠がミニバスのコーチをしているのを聞き、昴たちは香川に合宿に行くことになる。そこには、東川灯と松島祐奈という、才能あふれながらも腐りかけの選手がいた。
 バレンタインデーイベントも描きつつ、シリーズ最終巻。

ロウきゅーぶ (14)

短編集
評価:☆☆★★★
「慧心がーるず・とらべりんぐ!」
 叔母の篁美星の誕生日を祝うため、湊智花、永塚紗季、袴田ひなた、香椎愛莉、三沢真帆を引き連れて家へ向かった長谷川昴を出迎えたのは、叔母からの挑戦状だった。叔母を探してミッションをこなしていくと…。

「胸騒ぎの体育祭っ」
 ミミ・バルゲリー、藤井雅美、袴田かげつ、竹中椿、竹中柊らと体育祭で対決。

「こどもの国のアリス」
 慧心の学園祭へ行った長谷川昴と荻山葵は女バスのみんながやる喫茶店へと向かう。そこで彼女たちの父親と対決することになったり…。

「小学生と文化な祭」
 高校の文化祭に女バスのみんなを招待したものの、問題になることを嫌った結果、柿園さつきや御庄寺多恵の思いつきで、長谷川昴は久井奈聖の手で女装させられることになってしまう。

「温泉決戦大作戦!」
 養護教諭の羽多野冬子から彼氏役を頼まれた長谷川昴は、彼女の実家の温泉旅館に行くことになる。そこに女バス一行も同行し…。

天使の3P(スリーピース)!×3

絶海の孤島
評価:☆☆☆★★
 小学五年生の五島潤、紅葉谷希美、金城そらが組むバンド「リヤン・ド・ファミユ」に対し、小笠原諸島の双龍島の観光協会から招待状が届く。島で今年初めて開催するイベントに出場して欲しいという。
 怪しいと思う貫井響だったが、島が好適な釣り場であることに歓喜した佐渡正義と鳥海桜花のこと、招待がひびきPのパートナーである霧夢の推薦に基づくこともあり、妹の貫井くるみの許しを得て、みんなで旅行に出かけることになる。
 そんな彼らを迎えたのは、霧夢だと名乗る相ヶ江柚葉だった。そして、島で最も重要な貴龍神社で、尾城小梅という10歳の少女と出会う。

天使の3P(スリーピース)!×2

意外な来訪者
評価:☆☆☆☆★
 自分たちの暮らす児童養護施設リトルウィングを存続させるため、ボカロPのひびきPこと高校生の貫井響を巻き込み、バンドを結成した小学五年生の五島潤、紅葉谷希美、金城そら。彼女たちを有名にするためライブを開催する貫井響だったが、そう簡単にお金が集められる訳もない。
 だが、貫井響にはまだ打てる手があった。それは、彼女たちが出演するミュージックビデオを作成し、ネット上に流すことだ。しかし、相手が小学五年生ということもあり、踏ん切りがつかない。

 妹の貫井くるみと一緒にお風呂に入ったり、クラスメイトの鳥海桜花と海に行ったり、相変わらず、ロリコンなのかそうじゃないのかよく分からない主人公がまたもうじうじと悩みまくる。

ロウきゅーぶ! (13)

最初で最後の公式戦
評価:☆☆☆★★
 いよいよ、慧心女子バスケ部は因縁の相手である硯谷女学園と公式戦を行うことになった。ミミ・バルゲリー、藤井雅美、袴田かげつ、竹中椿、竹中柊ら五年生の活躍によりリードして折り返したものの、自分勝手なプレイをしていた葦原怜那がバスケットボールに目覚め、侮ることはできない。
 そして、湊智花、永塚紗季、袴田ひなた、香椎愛莉、三沢真帆の六年生チームがコートに出て、藍田未有が率いる相手と対決する。だがその途中、思わぬアクシデントが生じてしまい…。

 最後の公式戦、そして小学生は卒業して中学生になる。長谷川昴や荻山葵も、自分自身、バスケットボール選手としての再出発の時期となり、小学生たちの活躍を間近で見た柿園さつきや御庄寺多恵も、何か思うところがあるようだ。  こうして新たな一年が始まっていく。

 一応、本編最終巻らしい。しかし、飛ばしたエピソードなど、何かは書く模様です。

ロウきゅーぶ! (12)

公式戦のその前に
評価:☆☆☆☆★
 湊智花、永塚紗季、袴田ひなた、香椎愛莉、三沢真帆の慧心女子バスケ部に、ミミ・バルゲリー、藤井雅美、袴田かげつ、竹中椿、竹中柊が加わり、ようやく公式戦に出場できることになった。
 しかし、長谷川昴主導の六年生チームと、荻山葵が指導する五年生チームは、元々の知り合いが多く、かつ、ライバル意識が強いメンバーが含まれているため、うまく一つのチームとしてまとまらない。そんなとき、永塚紗季の家がある商店街でイベントが行われることになる。

 紗季に対抗心をもやす藤井雅美は、紗季たちがイベントに参加すると聞き、五年生チームを結集して売上競争を提案する。果たしてこれはチームに吉と出るのか?
 そんな状況の中で、長谷川昴はメイドの久井奈聖とお風呂に入ったりします。また、珍しく、試合の途中で次巻に続く展開となっています。

ロウきゅーぶ! (11)

小学生に籠絡されていく
評価:☆☆☆★★
 三沢真帆の父が親馬鹿ぶりを発揮し、公式戦規定人数に満たない慧心女子バスケ部が参加できる大会を開催してくれることになった。長谷川昴が指導する湊智花、永塚紗季、袴田ひなた、香椎愛莉らの六年生チームに対してライバル心を燃やす、荻山葵が指導する、ミミ・バルゲリー、藤井雅美、袴田かげつ、竹中夏陽の妹の竹中椿と竹中柊ら五年生チームも参加することになった。かつて合宿にお邪魔した硯谷も五年生チームを派遣している。
 バニーガール姿となったメイドの久井奈聖による開会で始まる大会だったが、その前には、長谷川昴のお誕生会というイベントもあり、かつ、大会には小学生女子の保護者たちもやってきたため、ますます昴の小学生傾倒は激しさを増していく。

 大会もあるのだけれど、それはあくまで公式戦の布石という意味合いが強く、結局、小学生女子の魅力に取りつかれていく高校生男子の姿が描かれている。

天使の3P(スリーピース)!

ひきこもりと小学生女子
評価:☆☆☆☆★
 小学生時代のいじめが原因でせっかく入学した高校にも一日も登校できず、ネットで自作の曲を投稿する日々を送っていた貫井響の許に、ファンだという人物からメールが届く。近所に住んでいるので一度会ってみたいという。
 普段なら絶対に外に出るようなお願いは聞かないが、そのファンが、彼が無名で投稿したインスト曲を彼の作品だと聴き分けられたことに興味を持ち、近所の公園で会うことになった。だがそこにやって来たのは、五島潤という小学五年生の女子と、同じく紅葉谷希美、金城そらだった。

 「貫井!アウト〜」の状況に、3人の要求に従い連れて行かれた先は、児童養護施設リトルウィングに併設する教会だった。彼女たちはそこで、マスターの佐渡正義の庇護の下、暮らしているらしい。
 その教会の地下の隠し部屋には、貫井が写真でしか見たことがない様な楽器の数々が置かれていた。そして、彼女たちはその楽器を抱きしめながら言う。「この教会で、ロックのライブがしたいんです!」

 ネットで作詞作曲投稿をしているとはいえ、メジャーとは言えない「ひびきP」のネームバリューを過剰評価する小学生女子たちを前に、ひきこもりの貫井響は迷う。しかし、妹の貫井くるみやクラスメイトの鳥海桜花などとの会話が、彼を前に進ませる決断をさせるのだ。
 小学生女子三人と密室に閉じこもって何かする。周囲から見れば、現代の世相上、怪しまれても仕方のない行為だ。それは本書のタイトルが助長しているともいえる。だが、そんな危ない要素を中心に据えつつも、音楽と不登校という要素を加味して、微妙にハートフルなラブコメに仕立て上げているバランス感覚はまともだ。

 一巻完結かと思ったが、意外に、続巻がありそうな展開となっている。

ロウきゅーぶ! (10)

女子小学生の日常
評価:☆☆★★★
 今回は短編集。慧心女子バスケ部のメンバーが、バスケから離れて小学生として生活を楽しむ姿が描かれている。全五編。
 個人的には、パンツが大量に描かれたイラストが頻出する物語にしか思えなかった。エピソード的に盛り上がりが少なく、短編としてはイマイチかな。長編の中の差し込みならともかくとして。

「紗季のお先にバースディ」
 永塚紗季と三沢真帆の誕生日は一日違い。毎年、三沢家で合同パーティを開くのが慣例になっているのだが、それは真帆の誕生日に合わせたもの。やっぱり、自分のためだけにパーティが開かれないのはちょっと寂しい気持ちもある。
 直前になって彼女たちの誕生日を知った長谷川昴は、湊智花と共に誕生日プレゼントを買いに行く。そこで昴は、ちょっとした気遣いをするのだが…。

「ひなたとブルマのヌシ」
 袴田ひなたにだけは懐いている、飼育小屋の主のヤギに、真帆がパンツを盗られた。主を鎮められるひなたは、保健室でお休み中。ブルマを取り返すべく、女子バスのメンバーと昴は奮闘するのだが、主から逆襲を受けてしまい、肌色展開になってしまう。

「決戦は遊園地!?」
 荻山葵、柿園さつき、御庄寺多恵が出向いた遊園地で、慧心女バスのメンバーと遭遇。湊智花に対抗意識を燃やす荻山葵の心を救うため、柿園は昴のお宝写真をネタに勝負を提案するのだが、御庄寺には別の思惑があった。彼女の毒牙が香椎愛莉を襲う!

「マホラーハウスへようこそ!」
 意趣返しにお化け屋敷を仕立ててみんなを脅かそうとする真帆。メイドの久井奈聖に頼んで、ばっちりと仕掛けをしてもらう。そこで引き起こされる悲劇とは…。

「逃げ出すマホとそのサキに――」
 夏休みの宿題を大量に残したまま、みんなを頼ろうとする真帆。紗季はそれをたしなめ、自分で宿題をやらせようとする。

ロウきゅーぶ! (9)

開放的な雰囲気の中での緊張感
評価:☆☆☆☆☆
 慧心学園初等部は、二泊三日の修学旅行で京都へと出発だ。湊智花、三沢真帆、永塚紗季、袴田ひなた、香椎愛莉の女子バスケ部はみんな一緒の班で行動する。そして偶然ながら、同じ日程で萩山葵と長谷川昴も、くじ引きで貰った旅行券で、京都へ観光に出かけることになる。
 昴が葵と二人で旅行と聞いてむくれる女バスのメンバーたちだったが、旅行中の自由行動を一緒に過ごすことで何とか和解。一方、この機会に既成事実を作らせたい柿園さつきと御庄寺多恵は葵に過激な勝負パンツを渡すのだった。

 これまた偶然で一緒になった宿泊場所。しかしおかげで緊急ミッションが発生する。ひとつは、以前、合宿中に手に入れてしまったひなたのパンツを、こっそりと返すこと。現在、竹中夏陽が容疑者扱いされ、若干、居心地が悪いらしい。
 だが、小学生女子の部屋に高校生男子が忍び込むなど、もはや死亡フラグどころの話ではない。叔母の篁美星に見つかれば、即、極刑だし、養護教諭の羽多野冬子に見つかれば、ロリコンの同士として別の世界への扉を開かされてしまうかも知れない。

 そんなミッション・インポッシブルに挑む昴と夏陽は、とあるメモを拾ってしまう。それは、三沢真帆誘拐計画の概要を記したメモだった。作戦を遂行しつつ、真帆を守れるのか?

 次巻からはじまるであろうバスケ編への導入もかねた、小学生修学旅行編。そこに高校生が紛れ込み、一緒に光源氏の世界を体験したりもする。昴のやっているのは光源氏計画じゃないと思うけれど。
 一体誰が紫の上になるのか?そして怨霊となる六条御息所の役を割り振られるのは誰なのか?そんなことを妄想しながら読んでみても良いかもしれない。今回は結構本気のフラグが何本も立ちます。

ロウきゅーぶ! (8)

智花のライバルいっぱい
評価:☆☆☆☆★
 長谷川昴の父・長谷川銀河の突然の帰国!毎朝のバスケ練習の時間が失われてしまうかとドキドキする湊智花だったが、事態はもう少し複雑な展開に。なんと銀河が、智花のひとつ下の女の子を連れてきたのだ。
 ミミ・バルゲリーというその少女は、しばらく長谷川家の厄介になることに。昴をとられちゃう?という心配とは別に、実は彼女は智花にも負けないほどの技術を持つバスケプレイヤーだったのだ。

 前半は智花のお誕生日会に絡めたラブコメ展開。後半は前半の伏線を回収するかたちでのバスケ展開と、ちょうど半分ずつ位の構成になっている。
 あまり目立つ存在ではない委員長タイプの永塚紗季と昴の二人っきりシーンや、彼女と因縁のある藤井雅美が登場し、前半後半双方のキーになる働きをしている。

 今期アニメになった作品は、色々と設定の帳尻合わせをしているのかな?

ロウきゅーぶ! (7)

愛莉のお兄さん登場
評価:☆☆☆☆★
 長谷川昴や荻山葵が作ったバスケ同好会が使用しているバスケコートに、夏休みゆえの招かれざる客が登場する。慧心のメンバーたちと同行していたこともあり、湊智花と香椎愛莉と共に昴が対戦するのだが、リベンジ戦で相手が連れて来たのは、昴たちの中学が決勝で負けたチームのエース須賀竜一だった。
 結果は昴たちの惨敗。バスケコートは相手に奪われてしまう。今後のバスケ部再起にケチがついてしまうこともあり、再挑戦を志すのだが、昴も個人技では相手に及ばないし、なぜか智花の調子も悪い。

 だが、悪いことは重なるもので、バスケ同好会に興味を持った同じ高校のプレイヤーが実は愛莉の兄で、妹をたぶらかす悪い虫と、昴のことを毛嫌いしてしまう。
 そんな状況の中、みんなで自分の良いところを取り戻し、リベンジを果たすことができるのか?

 慧心メンバーに連れられて昴が下着の買い物に付き合わされたり、お風呂場でのお約束イベントが発生したりもする。
 大丈夫か?まだ警察沙汰のはならないレベルか?心配です。

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ロウきゅーぶ! (6)

小学生女子の日常?
評価:☆☆☆☆★
 電撃文庫MAGAZINEに掲載の短編2本と、書き下ろしの掌編&短編が収録されています:
 湊智花の母親、花織さんが長谷川家を訪問した際の騒動を描く「智花のいちごサンデー」。
 昴を何とか振り向かせようと口実を作って自分の部屋に呼ぶ葵の姿を描く「葵のぷちミッション」。
 身体測定を拒否している愛莉を助けようと奮闘して泥沼にはまる「愛莉のからだチェッカーズ」。
 バスケをすることを反対する智花の父親、忍さんの勘気を解き、みんなで夏祭りに行く「みんなの願いと夏祭り」。

 女バス部のメンバーの両親が何人か登場しますが、みんな何故か昴に寛容で、誤解を招く状況になっちゃっても大丈夫という、安心設計。普通だったら通報されているかも。
 短編ということもあって、バスケをやるということよりも、小学生の日常を描いた感じになっています。でも、智花の父親を説得するためにみんなが必死になるところは、少し熱血かも。

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ロウきゅーぶ! (5)

あきらめない
評価:☆☆☆☆★
 海合宿へ出かけた慧心女バスのメンバーたち。いつもよりハードな練習をこなしつつ、海ゆえの楽しいイベントも満載。
 そんな彼女たちを引率する昴にまたしても疑惑を抱いた葵は、その真偽を確かめるため、ちょっと困ったメンツを引き連れて合宿に乱入する。

 バスケの試合が無い代わりに、ひなたにまつわるエピソードが語られる。あきらめないで頑張り続けるものは強い。

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ロウきゅーぶ! (4)

一瞬一瞬を大切に
評価:☆☆☆☆★
 他校との合宿のために出発する美星先生、昴、葵の引率陣と慧心学園女バスのメンバーたちだが、美星先生が虫垂炎で緊急入院という事態になり、出だしからつまずいてしまう。その上、ようやく到着した合宿先では全く歓迎されていないようで、案内された宿舎はキャンプ場、そして、慧心女バスが抱える大きな課題まで暴露されてしまう。
 この裏側では、昴ロリコン疑惑に揺れる葵が、事の真相を確かめるため、先方のコーチと一緒になって暴走するという展開が発生する。果たしてまともな合宿は成立するのか?

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ロウきゅーぶ! (3)

突っ込みキャラの参戦
評価:☆☆☆☆★
 前巻に少し登場した昴の幼なじみ葵が本格的に絡んでくる。昴を真っ当な道に戻すと称して、昴の身柄を賭け、智花たちと5対3のバスケットボール対決をすることになる。愛莉の精神的成長を促すという、戦力増強のための絶対的命題への対策と併せて、物語は展開していく。
 ページ数的にはバスケの配分はそれほど多くないが、対戦相手が2巻よりも強く賭けているものも大きいので、勝負に緊張感が出て良い感じ。1巻がドーピング的バスケ技能の強化、2巻がロリ要素重視だとすると、3巻は借り物のバスケ技能を自分のものにしていくフェーズで、きっとバランス的にはこの辺りが落とし所なのだろう。昴と同年の女性キャラ葵が食い込んできたことで、ある程度ロリ要素の抑えが効いてきた気がする。
 次巻は合宿での練習試合という事で、バスケ要素が再燃すればいいな。

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ロウきゅーぶ! (2)

敵が前より弱くなるってスポコンとしてどうよ?
評価:☆☆☆☆★
 前巻に比べて全体の熱量が低下した印象を受ける。明らかに小学生ロリ航路に舵を切り、対比するポジションに昴の幼なじみを置いてラブの側面を重視し出した一方で、バスケにかける情熱やひたむきさ等が霞んできた気がする。まあ、好みの問題と言ってしまえばそれだけだが。
 今回は、智花の連続シュートが成功して昴がコーチに就任したところから話が始まる。次の試合は学校の球技大会。しかし、チームの主力となるべき男バスの竹中が真帆とケンカ中でまとまらない。その仲裁を目的とした、学校での泊まり込み合宿が開催されることに、というストーリー。合宿中に起きる様々なイベントを楽しむ、という趣向なのかもしれないが、所詮球技大会はお遊びという美星のスタンスなので、何かこう、入れ込めないのだ。
 次巻は真面目な部活動として活動開始するような雰囲気があるので、そのあたりに期待したい。どうなるかは分からないけどね。

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ロウきゅーぶ!

とっても買いづらいけど
評価:☆☆☆☆★
 受賞作だという理由だけで何も考えずに注文し、届いた本の表紙を見てちょっと引く。アオリにはロリコン、小学生女子などと怪しい文字が並んでいて、失敗したかなと思ったのですが、とりあえず読んでみる。…おお、中身は全然違うじゃん!
 長谷川昴は高校一年生。中学時代は県選抜のバスケットボール選手であり、高校の部活でも期待の新人、だったのだが、入部直後にバスケ部部長が顧問の娘(11)と恋愛スキャンダルを起こし、激怒した顧問により部活は一年間の活動停止処分となる。一転、やる気のない高校生に転落してしまう昴だが、叔母である篁美星の策略にはまり、美星が顧問を務める女子バスケ部の臨時コーチを一週間限定で引き受けることになる。ただし、美星の勤務するのは小学校。部長の件があるので昴も何かやらかしてしまうのか、と思うがそうではない。非常に真面目なスポーツものに変わるのである。
 練習場所を奪おうとする男バスとの試合をすることになった女バスの面々。経験者は湊智花ただ一人。勝負は二週間後。だが、勝負にならないというなかれ。個性を生かし、ピンポイントで技術を磨き、心理戦まで駆使して何とか自分たちの居場所を守ろうと必死になって闘うのである。その過程で自分のやる気を取り戻していく昴の姿といい、正統派スポーツものという気がする。

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